笑いごとじゃない―世にも明るい闘病記 (ちくま文庫)笑いごとじゃない―世にも明るい闘病記 (ちくま文庫)
    ジョーセフ ヘラー,スピード ヴォーゲル,中野 恵津子

    筑摩書房
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     作家J・ヘラーが「ギランバレー症候群」という奇病にかかるんだが、このおっさん、離婚調停中の奥さん(別居中)がいるだけで、なにしろ身よりのない。

     まったく身動きがとれなくなり、意識ばかりはいつまでもはっきりしているこの病気。
     そこで、その看病や身の回りの世話は、2、30年来の悪友たちがつぎからつぎに駆けつけてやっていく。
     ウォークマンをもってくる内気なダスティン・ホフマン
     メルク・マニュアルを全部暗記してて、看護婦に勝手に指示を飛ばすメル・ブルックス
     他、諸々。時に悪態をつきあい、時に「くいしんぼう」の動けない病人をほっておいて(しかも、ヘラーの病室を「集合場所」にしているのだ)、ロブスターを中華街に食べに行く友人達。
     すでに病室がサロンになってしまって、病人が退院まぢかになると、「おれたち、これからどこで遊んだらいいんだ」などという始末。

     しかしなんといっても、悪友たちのひとり(で見舞人連筆頭にしてこの本の共著者)スピード・ヴォーゲル! 大工仕事、絵画、彫刻、水泳、ジョギング、パーティにロックコンサート、および家事全般(なかでも中国料理の腕はすばらしい)をなんなくこなし、自転車で毎日見舞に来る、さらにはヘラーの筆跡をまねて小切手にサインをし、ヘラーの身代りに(ヘラー先生は、動けもしないのに、かわいい看護婦とデートの約束をとりつけるのだ!)デート代行もする、この定職に付いていない初老の男。何にもできないヘラー(病気になる前だって、この作家の生活力ときたら!)に対して、何でもできてしまう一番の親友。

    「スピードさんって、いったい何をしてる人なんですか」

    長年、友人たちの誰もが答えられなかった質問に、今ならヘラーは自信をもって答えることができるのだ。

    「ぼくを助けてくれてる男だよ」
    J(ジョーセフ)・ヘラーは、ご存じ『キャッチ22』の作者。




    キャッチ=22 上 (ハヤカワ文庫 NV 133)キャッチ=22 上 (ハヤカワ文庫 NV 133)
    ジョーゼフ・ヘラー,飛田 茂雄

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    キャッチ=22 下 (ハヤカワ文庫 NV 134)キャッチ=22 下 (ハヤカワ文庫 NV 134)
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