2009.12.27 最小限の英語
    miniEng1.gif


    無人島では言葉はいらない。

    どうしても言葉が必要になるのは、つまるところ

    自分一人ではどうしようもなくて、誰かに何か頼みたいときだ。


    ギブ・ミー・チョコレイトでもいいが、英語圏の幼子はまず最初に「Please」と「Thank you」を学ぶ

    This one, please.
    ・・・・
    Thank you.



    Pleaseだけで、大抵の用(どうしても言葉が必要な用)は、足りる。

    足りるけれども、いつまでもこれだと、駄々っ子か幼子のままである。
    もうすこし相手に(人として)丁寧に扱ってほしいなら、丁寧な言い方をするといい。

    Please~. を丁寧にすると、Can I have~? となる。


    「キャナイハブ~」と一気に言って、その後ろにほしいものをくっつけるといい。
    ほんの少しだけ長いだけで、プリーズが使えるなら、こちらも大した苦労なく使えるだろう。
    「I'd like to ~(アイドライクトゥ~)」よりも、ふつうに使われてる感じがする。
    しかも応用がきく。

    いくらPlease~.やCan I have~?が使えても、頼み事はタダではすまない。お代を払う必要があるだろう。
    カードで支払いたいなら、なんというか。
    haveをuseに置き換えて、こう言えばいい。

    Can I use VISA?



    まあ、VISAカードなら、大抵使える。

    他にも、どこどこへ行きたい、言う場合はどう言うか。
    あたまにhowをくっつけて、haveのかわりにgetを使う。


    How can I get to~?



    「ハウキャナイゲットゥ~」と、これも一気に言って、その後に行きたい場所をつければ、行き方を教えてくれる。
    「ハウキャナイゲットゥ カーネギホール(ニューヨークにある有名なコンサートホール)?」。

    How can I get to Carnegie Hall?



    答えはもちろん

    practice, practice, practice.(プラクティス、プラクティス、プラクティス)

    練習あるのみ、である。

    しかし、我々は獣ではない。
    人の世を生きるには、いくらか礼儀というものが必要だ。
    プリーズで何かしてもらった後には、いくらお金を払ったとしても、ちゃんと

    Thank you(サンキュー)




    と言おう。
    でないと、次から助けてくれないかもしれないからだ。

    こうした訳で、人として最低限必要な言葉の二つはプリーズとサンキューである。

    そしてもう一つ。
    プリーズを使おうにも、相手がこちらを向いてくれないかもしれない。
    だから、こちらを向いてもらうための、呼び掛けの言葉がある。

    Hallo.(ハロー)





    Excuse me.(エクスキューズミー)



    だ。

    まとめると、最低限の英語は、次の3つである。

    Hello.(で呼び止めて)
    Please.(で頼み込んで)
    Thank you.(でお礼を言って別れる)


    そして、人として最低限の英語は、次の3つである。

    Excuse me.(で呼び止めて)
    Can I have~?(で頼み込んで)
    Thank you.(でお礼を言って別れる)




    とりあえず、この3つがあれば、大半の用事は(あとは対価を支払うための現金やクレジット・カードがあれば)片がつく。



    Can I ~?で頼む

    Can I have this book?(この本が欲しいのですけど)
    は、疑問文である。いうまでもなく。

    疑問文だが質問してる訳ではない。依頼しているのである。頼んでいるのである。

    はっきり言って、何かを描写する言葉よりも、何かを頼む言葉の方が重要度が高い。ただ描写したって、単なる独り言である(描写が必要な場面については、また改めて)。

    Can I ~?で頼むには、さっき見た通りこんな風にする。

    Can I have this book?(この本が欲しいのですけど)
    Can I get your (telephone) number? (電話番号おしえて)



    とりあえず、くどいくらいに使ってみる。まずはhave編。

    Can I have three hamburgers and a coke, please?
    (ハンバーガー三つとコーラを下さい)
    Can I have a double bourbon? No water.
    (ストレートのバーボンをダブルで)
    Can I have a table near the stage, please?
    (ステージ近くの席はとれますか?)
    Can I have some medicine?
    (何か薬はありませんか?;飛行機の中などで)
    Can I have a doggy bag?
    (食事を持ち帰りたいので袋をください
    ;日本人には多すぎることがあるので。
    doggyはdog犬のこと。
    自分が後で食べるというのは恥ずかしく、
    「帰ってワンちゃんにも食べさせたいので」
    という言い訳から来ているらしい)
    Can I have the same dish as that?
    (あれと同じものをもらえますか?
    ;となりの人のおいしそうな料理を指差して。
    メニューが読めないときに)
    Can I have your name, please?
    (お名前は教えていただけますか)
    What time can I have breakfast?
    (朝食は何時ですか?)




    とりあえず、パック旅行程度なら、Can I have~?だけで、なんとかなりそうに思えるほどである。

    次に、こんどはCan I get~?をさらにしつこく過剰学習。

    Can I get any painkillers without a prescription?
    (処方せんなしで買える痛み止めはありませんか?
    ;painkillers=「痛み殺し」で「痛み止め」の意味)
    Can I get a room for tonight?
    (空き部屋はありますか?
    ;予約なしで宿に泊まるときなど)
    Can I get a little discount?
    (少しまけてもらえませんか?)
    How can I get to Kyoto Station?
    (京都駅へはどう行けばいいのでしょうか)
    Where can I get stamps?
    (切手はどこで売ってますか?)
    Where can I get a knife and fork?
    (ナイフやフォークはどこですか?
    ;バイキング形式の場合に)
    Where can I get the limousine for Hilton Hotel?
    (ヒルトンホテルへ行くリムジンバスはどこで乗れますか?)
    Can I get back to you?
    (後でもいいかな?
    ;Do you have time for me?(時間ある?)
    と聞かれたときに、こう答える)




     Can I get~?まで使えれば、旅のトラブルもなんのその、に思えてくる。


    「どこへ行けばいいのか?」わからないときも、「そこで何をしたいのか」をはっきりさせた方が、教える方も教えやすいかもしれない。
    Where can I ~?ばかりを、またくどいぐらいに並べてみると、

    Where can I change money?
    (両替所はどこですか?)
    Where can I board the boat?
    (遊覧船の乗り場はどこですか?)
    Where can I check in?
    (搭乗手続きはどこでするのですか?)
    Where can I buy it?
    (それはどこで買えますか?)
    Where can I rent a car?
    (レンタカーはどこで借りられますか?)
    Where can I catch a taxi?
    (タクシーはどこで拾えますか?)
    Where can I get a dinner date with her?
    (メシ ドコカ タノム;『電車男』)
    When can I pick them up?
    (いつ取りにきたらいいですか?
    ;クリーニングや写真の現像を頼んだときに)



    道に迷ってて、おばあさんにこう聞かれたことがある。

    Can I help you?


    せっかくなので、Can I ~?で返すと

    Where can I have a meal?
    (どこかで食事がしたいんですが)



    一人暮らしの老人ご用達の店を紹介してもらった。


    Can I leave everything up to you?
    (お任せします
    ;三島由紀夫著、ジョン・ネイサン訳『午後の曳航』)




    もひとつ文学作品から、これは依頼でも疑問でもなくて反語。


    Can I restore him to you?
    (生き返らせる力など、余にはない
    ;中野好夫訳、チャールズ・ディケンズ著『二都物語』)






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