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     普通の漢和辞典は部首引きで、つまり漢字を「偏」で分類して配列している。

     手偏なら手に関係あるものが集まるから、関係のある文字が集まって便利がいいだろうと思う人がいるかもしれないが、実は同じ「旁」を持つものを集めた方がわかりやすい点が多い。

     漢字のでき方を大きく4つに分けると「象形」「指示」「会意」「形声」となるが、このうち「形声」に分類される漢字が一番多い。
    「形声」とは、一言で言うと、意味を表す部分「意符」と音を表す部分「音符」(声符)とから成り立つ漢字である。
     これらを念頭に置くと、

    (1)
     まず「音符」(声符)は、部首でない部分であることが多い。
     なんとなれば、部首とは意味による分類であり、これは偏による分類であるからである。
     つまり、偏が「意符」を担い、それ以外の部分(つまり「旁」と呼ばれる部分)が、「音符」(声符)を担うことが多い。
     ぶっちゃけ、「旁」にあたる部分が同じならば、漢字の読みは同じか、もしくは似ていることが多い。

    (2) 
     そして「旁」にあたる部分が同じ漢字は、語源を同じくすることが多い。
     むしろ「偏」に当たる部分を後から付け足して、元の文字から派生してできた、と考える方が理解しやすい。

    (3)
     最後に「偏」と「旁」も、それぞれ他の文字を形を共通する部分である。つまり「偏」でなく「旁」に焦点をあてても、形の共通性による分類が可能である。
     むしろ「偏」で分類した場合、同じ「偏」でまとめられる文字が多すぎるきらいがある。というのは、カテゴリーの数が小さくて済むように「偏」でまとめる方法が採用されている訳で、カテゴリーの数が少なければ、1つのカテゴリーに含まれる文字の数は当然多くなる。
     この傾向は、画数が少ない「偏」において著しい。文字全体の画数からすれば、わずかでしかない「偏」で分類するのだから当然である。
     逆に「旁」で分類すると、カテゴリーの数は増えるが、1つのカテゴリーに含まれる文字の数は少ない。

    (結論)
     「旁」に注目して配列した方が、漢字の「音」と「語源」そして「形」が共通したものが適量ずつ、集まって配列されることになる。

     例を示そう。
     非部首部(部首以外の部分)で分類したネット上の漢字辞典に
    新漢字辞典 http://ksbookshelf.com/DW/Kanji/index.html
    というのがある。

     漢字をgoogleで探しやすいようにリンクを作ってみた

    【中】 [中-口/4] [チュウ/なか] 内部、合う、当たる
     【仲】 [人/6] [チュウ/なか] 四季のそれぞれの真ん中に当たる月
     【冲】 [冫/6] [チュウ/] 深い、和らぐ、幼少
     【沖】 [水/7] [チュウ、ジュウ/おき] 岸から離れた海上、幼い
     【狆】 [犬/7] [チュウ/ちん] 小さな犬の一種
     【忠】 [心/8] [チュウ/] 真心を尽すこと


     「仲」は人偏、「冲」は、にすい、「沖」はさんずい、狆は……(以下略)は、それぞれ異なる偏を持っているから、違う部首に分類されて、普通の漢和辞典では「離ればなれ」である。しかし、
    (1)これらの文字は、「チュウ」という、共通した「音(読み)」を持っている。
    (2)どの語源説をとるかはさておき、これらの文字は、「まんなか」「なかみ」といった共通する語源を持っている。
     「仲」は「ひととひとのまんなかにはいって、なかをとりもつ」ことであるし、「冲」「沖」はいずれも「みずのなか」であり、「忠」は「まんなかのこころ=まごころ」を意味し、新漢字辞典には出てないが、「衷」(チュウ)も同様である(衷情は「ほんとうの感情」、衷心は「心の底」、苦衷は「くるしい胸の内」の意味)。




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    音符・字源が共通する漢字をまとめ、さらに人間・身体・自然・文化・記号の5カテゴリーに分け、カテゴリー「人間」については、個体発生から老人という時系列順、「身体」は頭から足への古典的解剖学順と、それぞれ意味のグラデーションとなるよう配列を工夫することで、漢字を芋ずる式に学べる辞書。常用漢字の範囲に留まっているのがとても惜しい。しかし小学生から使えるので、最初からこれで学べば、屈強な「漢字使い」が育つかも。


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