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    Pairシステム Linkシステム Lociシステム Pegシステム Phoneticシステム
    創案者ソウアンシャ 不詳フショウ 不詳フショウ 不詳フショウ(シモニデス?) Henry Herdson (mid-1600s)  Winckelman (1648)
    Francis Fauvel-Gouraud (1844)
    イメージ ○ー○

    ○ー○
    ○→○→○→…… ○ ○ ○……
    ↑ ↑ ↑
    ■-■-■……
    ○ ○ ○……
    ↑ ↑ ↑
    □→□→□…… 
    ○ ○ ○……
    ↑ ↑ ↑
    □-□-□……
    ↑ ↑ ↑
    1 2 3…… 
    概要 一対イッツイのものをイメージでムスびつける。 A、B、C、D……ならば、AとB、BとC、CとD……という具合グアイにイメージでムスびつける。 現実ゲンジツまたは仮想カソウ場所バショに、オボえたいものをイメージでムスびつける。 順序ジュンジョ明確メイカクなもの(peg;かけくぎ)を記憶キオクしておいて、それにオボえたいものをイメージでムスびつける。 数字スウジ対応タイオウするキーワードを生成セイセイし、それに覚えたいものをイメージで結びつける。



     記憶術の技法(システム)の如何にかかわらず、共通しているのは「すでに知っていること(既知のもの)」と「覚えたいこと(未知なもの)」とを結びつけるのに、「視覚的イメージの結合」を用いるところである。


     初期の研究によれば(mnemonicについての心理学研究が出始めたのは1960年代半ばからなのだが)、はじめての人は、イメージするのに一つ当たり4~8秒かけるのが、一番成績が良いようだ。2秒では短すぎる(この時間はもちろん慣れると短くて済む)。

    B.R. Bugelski, E. Kidd and J. Segmen, "Imagery as a Mediator in One-Trail Paired-Associate Learning", Journal of Experimental Psychology, Volume 77, Issue 2, June 1968, Pages 328-334. http://dx.doi.org/10.1037/h0025280
    B.R. Bugelskia, "The image of mediator in one-trial paired-associate learning: III. Sequential functions in serial lists", Journal of Experimental Psychology, Volume 103, Issue 2, August 1974, Pages 298-303. http://dx.doi.org/10.1037/h0036810

     我慢できなくなるほど長くはないが、覚えるべきことをたくさん抱えている人にとってはイライラする程度には長い。
     実際、うまく行かない人は、あせってイメージにあまり時間をかけないことが多い。


     しかし、「視覚イメージの結合」といっても、ピンからキリまである。

     「犬」と「ほうき」を例に、まずはわるい例をあげよう。

    (わるい例)
    ・「ほうき」の隣に「犬」がいる
    ・「ほうき」の上に「犬」が寝そべっている


     「生き生きした vivid」「視覚的な visual」「とっぴな bizarre」イメージが良い、といわれるが、これらの指針はイメージを作り出すときの《手がかり》になりにくい。

     とくに「とっぴな」ものをイメージせよ、というのは、「個性的な人間になれ」と言われるのと同様にパラドキシカルな指示である。
     人に言われてなるようでは、ちっとも「個性的」でない。なかなか思いつけないから「とっぴな」イメージなのである。

     そして有効な「視覚的イメージの結合」の条件としては、「とっぴさ bizarreness」である以上に
    (1)結びつけたい要素の間にインタラクション interactionがあること
    の方が重要である。

     インタラクションがあると自然に
    (2)イメージが動いていること(「動画」であること) picture in action
    という条件も満たしやすい。

     単に併置したり、くっついたりしているだけの「視覚的イメージの結合」では効果が薄いのだ。

     先の「ほうき」と「犬」を例にしよう。

    (改善された例)
    ・「ほうき」で「犬」を掃き転がしている。

     「ほうき」が「犬」に働きかけている。掃かれている犬のリアクションreactionが(どのようなものであれ)想像できるだろう。インタラクションがある、とはこういことである。
     “「ほうき」の上に「犬」が寝そべっている”イメージと比較されたい。
     「フック」や「かけくぎ(ペグ)」といった言葉にしばられて、要素をただ併置してはいけない。覚えたいものをただ「引っ掛ける」だけでは、弱いイメージにしかならない。


     「インタラクション」があり、かつ「とっぴな」イメージを作る時に、指針にできるものがいくつかある。
     擬人法や誇張表現もそうだが、これらを包括した成果が得られて、手続き的に明解であるのが「置き換え substitute」と言われるものだ。

     三たび、先の「ほうき」と「犬」を例にしよう。

    (さらに改善された例)
    ・「犬」が「ほうき」で床を掃いている ……「掃く人」を「犬」と置き換えている
    ・「犬」を「ほうき」にして床を掃く ……「ほうき」を「犬」と置き換えている

     「犬」が「ほうき」で床を掃かせるのは擬人法に他ならないが、「ほうき」から「掃く」また「掃く人」を引き出すには、修辞技法でいう換喩(メトニミー)が働いている。記憶術はもともと、弁論術(レトリック)の一部であったので、弁論術の他の部門の中に共通して使える技法やアプローチがいろいろある。たとえばイメージしにくい抽象概念を記憶しなければならないとき、隠喩(メタファー)や提喩(シネクドキ)を使うことができる。

     「ほうき」の「犬」への置き換えは、とっぴというよりシュール。

     結びつけるべき要素の片方をもう片方で置き換えるのは、「消し去る」ことにならないかとの疑問があるが、置き換えでは要素間の順序が《保存》されるので、連鎖的にイメージを接続していく連鎖法 Chain system(またはLink system)では、順所関係が明確でかえって使いやすい。





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