恐怖新聞を1日分読むと100日寿命が縮むと言う。

    統計学とは何か ―偶然を生かす (ちくま学芸文庫)統計学とは何か ―偶然を生かす (ちくま学芸文庫)
    (2010/02/09)
    C.R.ラオ

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     C.R.ラオ『統計学とは何か―偶然を生かす』で紹介されている“A Catalog Of Risks”という論文をネットで見つけた。

    Cohen,B. and Lee, I. S.(1979). "A Catalog Of Risks", Health Physics, Vol. 36, 702-722.
    http://www.osti.gov/opennet/servlets/purl/16126710-mAlUg8/16126710.pdf


     この論文は、事故や習慣、病気や職業などなど、比較が容易なように、様々なリスクを「何日、寿命が縮むか」に換算している。
     まとめのリストから作ったグラフが以下である。


    risks.png



     太り過ぎは、癌と同じかそれ以上に寿命を縮める危険がある。
     ベトナム戦争に従軍するよりも、貧乏は命にかかわる。
     誰かに殺されるのと、合法な薬のせいで死ぬリスクは同じくらいである。
     恐怖新聞を1日分読むより、1日100カロリーとることの方が2倍寿命を縮める。

     米国大統領は、最も危険だと言われる炭鉱夫よりもはるかに危険な仕事である。
     寿命を約5歳縮めるものとされている(もっともケネディ大統領を除いて計算すると1095日と寿命短縮は炭鉱夫程度にまで小さくなるようだ)。

     そして寿命に影響を与える最も大きなリスクは、未婚、特に男性の未婚である。3500日寿命を縮める。年齢換算すると9.6歳分である。
     
     言うまでもないが、これらの結果は、それらの要因が寿命と因果関係があることを意味しない。
     たとえば、すぐに思いつくことだが、未婚自体が短命にむすびつく(結婚が長命をもたらす)というより、未婚を招きやすい所得(の低さ)等の状況が、寿命の短さにも関係しているのかもしれない。このことを確かめるには、他の条件の影響を取り除く(今の例だと、同じくらいの所得である未婚者と既婚者の寿命を比較する)必要があるだろう。
     

    (参考)
    社会実情データ図録「図録▽寿命をちぢめているもの(未婚、喫煙、左利きなど)」
    http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/1820.html





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