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     調べものや図書館について何回か書いた。

     もっともっとやさしいもの、初心者向けのものを書け、という声が寄せられた。

     本当に調べものに困って、図書館で「遭難」しているような人は、たとえば

    *学術論文を読めと言われ、googleに「学術 論文」と入力して検索結果を見て途方にくれたり、

    *文献リストをひとつずつ図書館のOPACに入力して、書籍しか見つけられずに「半分しか見つかりませんでした」と言ってきたり

    *見て歩ける棚にあるのが図書館にある本のすべてだと思っていたり

    する。そんな人に役立つように書け、というリクエストである。

     辞書の引き方だとか図書館の使い方を学校で教えていない、教えるべきじゃないか、と書いてあるのを時々見かけるが、そう書く人が代わりに何か教えてくれる訳でもないらしい。

     おせっかいな気がしていたが、そういうものを少し書いてみる。
     取り上げるのは「読み書き」の一部であるから、「読み書き」がそれほど得意でない人にも読めるように書くべきなのだが、実はそういったことは得意でない。
     せめて少しはましなように問答形式にして、答えも詳しいことはあれこれ言わず、短く言い切るようにした。言い足りてないことはもちろんあるが、「ないよりはまし」と思うことにする。


    問:調べものはどうやってすればいいですか?
    答:人に尋ねたり、ネットを検索したり、調べもののために作られた本をつかったりして調べます。

    問:人に尋ねる時は、どうすればいいですか?
    答:自分で調べられることは調べた上で尋ねます。
    答:どこまで自分で調べたか、あらかじめ説明しておくと、相手と自分の時間を節約できます。
    答:混み入ったことを調べている時は、「どこまで調べてわかっているか」「どこの部分が分からないから知りたいのか」を書いて、短くまとめておくとよいです。


    問:誰に尋ねればいいですか?
    答:知りたいことを知っていそうな人に尋ねます。
    答:質問を受け付けて答えるのを仕事にしている人がいます。学校の先生、図書館の司書、メーカーのカスタマーズ・サポートなどがアプローチしやすいでしょう。
    答:質問できる人もピンキリです(よい答えが得られる人もいれば、そうでない人もいる、という意味です)。普段から質問できる人、よい答えが得られる人をストックしておくとよいでしょう。
    答:つまらないことばかり尋ねていると、本当に尋ねたいときに答えてくれなくなるかもしれないので注意しましょう。

    問:忙しい人と暇な人、どちらに尋ねればいいですか?
    答:忙しい人は、答えてあげようと思っても、その時間がとれないかもしれません。
    答:暇な人は、教えて欲しいこと以外のことを、ながながと話す危険があります。


    問:ネットで調べものをするには、どうすればいいですか?
    答:とりあえず検索エンジンを使いましょう。googleだけでも結構間に合います。
    答:検索につかうキーワードは2つ以上入力しましょう。
    答:検索結果に探しているものが見当たらない時は、検索に使うキーワードを追加しましょう。
    答:固有名詞を使えると、余計なものがヒットしにくくなるかもしれません。隠語、スラングも効果的ですが、いけないものを見つけるのにも使われるので、深くは触れません。
    答:「探し方」という言葉を追加すると、うまくいくこともあります。
    答:検索エンジンで探すときの考え方は、次の記事を参考にしてください。

    googleで賢く探すために最低知っておくべき5つのこと 読書猿Classic: between / beyond readers googleで賢く探すために最低知っておくべき5つのこと 読書猿Classic: between / beyond readers


    問:ネットで調べものをするのに、他によいところはありますか?
    答:「リサーチ・ナビ」は使えるようになっておきましょう。
    答:「インターネットで文献探索2013年版」と「ACADEMIC RESOURCE GUIDE」と「インターネット学術情報インデックス」はブックマークしておきましょう。
     次の記事も参考になると思います。

    すべての学問分野をネットで無料で探すための210個のリソースまとめー新入生におくる探し方その2 読書猿Classic: between / beyond readers すべての学問分野をネットで無料で探すための210個のリソースまとめー新入生におくる探し方その2 読書猿Classic: between / beyond readers このエントリーをはてなブックマークに追加


    問:調べもののための本にはどんなものがありますか?
    答:大きく分けると「答えが書いてある本」と「答えのある場所が書いてある本」の2種類があります。
    答:「答えが書いてある本」の代表は、辞書(dictionary)と事典(encyclopedia)です。
    答:「答えのある場所が書いてある本」の代表に目録(catalog)があります。

    問:辞書(dictionary)と事典(encyclopedia)の違いはなんですか?
    答:言葉を調べるものが辞書で、事実や出来事を調べるものが事典です。
    答:しかし事典っぽい辞書や辞書っぽい事典が結構あって、しかも人気が高かったりするので、ややこしいです。
    答:個人的には、索引のついてないものを(半ば蔑んで)辞書と呼んでいます。具体的には『広辞苑』や各種「ウェブスター辞典 Webster's Dictionary」 などは、百科事典的な項目を多く含みますが、辞書でしかありません。

    問:辞書の使う時は、どうしたらいいですか?
    答:一番大切なことは「定位置」を決めることです。
    答:探さなくても自然に手が伸びて、意識しなくても辞書を開くことができるのが理想です。
    答:聞き手や筆記具、体の大きさなどによりますが、机に座っているのであれば、両肘から半径70センチ以内に定位置を決めます。
    答:本棚にしまうなど、もっての他です。必ず物理的に手が届く場所に、すぐ使える状態で置くこと。
    答:辞書は箱から出しておくのは当然ですが、カバーなど少しでも邪魔になるものは外しておきます。
    答:辞書が汚れる? 辞書は消耗品です。壊れるまで引いてなんぼです。
    答:より楽に引ければより多く引けるようになり、より多く引けばより速く引けるようになります。

    問:たくさんの辞書を使うので、定位置といっても机に置き切れません。どうしたらいいですか?
    答:最も使う辞書を定位置に、それ以外の辞書は机の本立てに置きます。
    答:これは一案ですが、上下逆さまに辞書を立てている人がいます。辞書を取り出す際に、90度回転するので、背表紙を受け止めると、すぐ引ける状態になるからです(図を参照)。

    辞書の置き方


    問:事典を使う時は、どうしたらいいですか?
    答:索引を使いましょう。
    答:紙の事典を使うには付箋が必須アイテムです。まず調べたいことを索引で引きます。ここに付箋を一つ。索引が指示する巻の該当ページをひとつひとつ開いて行き、該当項目にひとつずつ付箋を貼ります。不意の用事が入り、事典を閉じたとしても最初からやり直しにならないためです。
    答:付箋が貼り終わったら、すべての項目をコピーするか、1項目ずつカードに書き写します。
    答:たとえば『世界大百科事典』(平凡社)で「孫文」を索引で引くと20カ所の指示があります。すべてを書き写すと、孫文についての20枚のカードができることになります。
    答:写し終わってから、すべての項目をかわるがわる読んでいくのです。
    答:めんどくさい? でも、これが普通のやり方です。
    答:電子辞書ならコピペするだけなので、もっと楽にできます。オススメです。
    答:電子辞書の場合は合わせて、全文検索をすることをすすめます。インデックスの付け方が完全でない場合があって、普通の検索だと探し漏れする恐れがあるからです。
    答:同じ事典でも、同じことについて書いていても、違う項目だと違うことが書いてある場合があります。違う事典でも調べる時には、なおさらです。
    答:書き写したものを比べて共通する部分にマーカー等をつかって印を付けます。


    高木貞治
    (たかぎていじ)
    1875‐1960
    (明治8‐昭和35)
    日本最初の世界的数学者として知られる。岐阜県に生まれ,三高を経て1897年東京帝国大学卒業。在学中藤沢利喜太郎のセミナリー演習録に《アーベル方程式について》を発表。98年より3年間ドイツに留学。ベルリンおよびゲッティンゲン大学に学び,ゲッティンゲンで始めた虚数乗法論に関する研究により,1903年理学博士の学位を得た。1900年東大助教授,04年同教授。第1次世界大戦中より,代数体のアーベル拡大の数論についての研究を進め,20年《東大紀要》に発表。それが〈高木類体論〉として世界に知られるようになった。今世紀の数論のもっとも重要な結果の一つである。東大では代数,数論のほか解析学についても講義し,名著《解析概論》(1938)がある。36年定年退職。1925年学士院会員。40年文化勲章。55年東京と日光で開かれた代数的数論に関する国際会議の名誉議長。26編の欧文論文は,《TheCollected Papers of Teiji Takagi》として73年岩波書店より出版されている。( from『世界大百科事典』平凡社)

    高木貞治
    (たかぎていじ)
    (1875―1960)数学者。岐阜県
    本巣郡の生まれ。岐阜県尋常中学校、京都の第三高等中学校を経て、1894年(明治27)東京の帝国大学理科大学数学科に入学し、菊池大麓{だいろく}、藤沢利喜太郎{りきたろう}のもとで学んだ。97年、卒業して大学院に進み、早くも翌年には、当時の日本としては水準の高い『新撰{しんせん}算術』『新撰代数学』という二冊の数学書を著した。同年から文部省の留学生としてドイツに渡り、ベルリン大学、ゲッティンゲン大学に学び、ことにヒルベルトに大いに刺激を受けて代数的整数論の研究を志した。そして「クロネッカーの青春の夢」とよばれる虚数乗法に関する未解決の問題について、基礎体がガウスの数体の場合に解決した。1901年(明治34)帰国、東京帝国大学理科大学助教授となり、03年学位を取得、翌年教授となった。高木の名を世界的にしたのは、14年(大正3)から研究を始め、20年に発表された「高木の類体論」である。相対アーベル体は類体であるという定理を中心とするその理論は、代数的整数論における20世紀最高の業績の一つである。36年(昭和11)東京帝国大学を退職40年文化勲章を受けた。著書に『解析概論』『代数的整数論』がある。( from『日本大百科全書』小学館)



    答:その後、それぞれの項目で異なるところを見ていくのです。
    答:複数の事典で同じ項目を調べ、ひとつにまとめる(引用するのでなく「自分の言葉」で書く)ことは、レポート書きの基礎トレーニングによいです。アカデミック・ライティングの(マニュアルでなく)トレーニング本にも出てきます。

    問:辞書を引くのがうまくなるにはどうしたらいいですか?
    答:毎日引きましょう。日課にするのがよいです。
    答:手帳や日記やブログやライフログに「今日引いた言葉」をメモしておくと習慣化しやすいです。アイデアの呼び水にもなります。また後で読み返してみると意外におもしろいです。


    問:「答えのある場所が書いてある本」はどんな時に使うのですか?
    答:図書館を活用するために使います。「答えのある場所が書いてある本」を使い始めると、図書館が無料貸本屋でなくなります。すごい武器になります。
    問:どうすれば使えるようになりますか?
    答:調べたいことをノートに書いて、図書館のレファレンス・カウンターへ行って質問しましょう。どんな「答えのある場所が書いてある本」があるかを知るのもいいですが、知るだけでは単なる豆知識に終わります。体を使って自分で調べて覚えたことは、なかなか忘れません。



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