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     英語で何というか、わからないモノが目の前にある。言い表せないコトがそこで起こっている。
     こんな時、話す相手が目の前にいるのに、自分の語彙の貧しさを嘆いても始まらない。
     人生において、ほとんどあらゆることは、こちらの準備をいちいち待ってはくれない。
     だいたい未知の言葉が出てこない会話も状況もあり得ない。


    あの◯◯みたいなヤツ

     もしもあなたが伝説の英学者(としか言い様がない)斎藤秀三郎のごときネイティブ・スピーカーをいろいろと上回る英語力を持っていたとしても、相手がその単語を、いやその事物そのものを知らないなら、噛み砕いて説明しなければならない。
     相手は「いや、そんなのうちの国にはないし」と言い訳するかも知れない。
     こちらにあって、あちらにないものを説明するには、

    something like(~のようなもの)

    という表現を使って、何か似ているものを持ってきて、言い抜けるのが、まずは手っ取り早い。

    It is something like a ball.
    それは何かボールみたいなものです。

    Youkai is something like a goblin.
    妖怪ってのは、ゴブリンみたいなやつです。


     この方法は汎用性があるが、しかしとっさに似ているものが思いつけない場合も多い。


    自問自答で分解する
     
     「ヘボンさんでも草津の湯でも恋の病はなおりゃせぬ」

    と歌われたJames Curtis Hepburn(ヘボン式ローマ字もこの人にちなんでいる)は横浜で医院を開業し、やってくる日本人患者に「これはなんですか?」というフレーズだけを武器に尋ねまくって、最初の和英辞典《和英語林集成》(1867)を編み、後には聖書の日本語訳も作った。
     我々に置き換えると、「What's this?」ひとつで英語という巨大怪物と渡り合うような大冒険であるが、もう少しだけ装備を上げておくと

    What's this? これは何だ
    What do you use it for? 何に使うんだ?
    How do you use it? どうやって使うんだ?
    When do you use it? いつ使うんだ?
    Where do you use it? どこで使うんだ?


    ぐらいの武装はしていいだろう。嫌がられるかもしれないが、体当たりの英語である。

     実はこれらの質問は、相手に問うばかりでなく、自分に対しても使える。
     今の我々の課題、すなわち「似ているものが思いつけない場合はどうするか?」について大きな助けにもなるのだ。


     (例題)懐炉(カイロ)を英語で何というだろうか?


    What's this? これは何だ →カイロだ。
    What do you use it for? 何に使うんだ? →体を温めるのに使うんだ
    How do you use it? どうやって使うんだ? →ポケットに入れたりしとけばいいんだ。
    When do you use it? いつ使うんだ? →冬だ。寒い時だ。
    Where do you use it? どこで使うんだ?→屋外だ。寒いところでだ。

     「似ているもの」が見つからないなら記述せよ。
     記述には、今の5質問4w1hが使える。
     
     とくにWhat do you use it for?がヒントになることが多い。
     今の例だと「→体を温めるのに使うんだ」がほとんど答えになる。

    懐炉って何だ?何に使うんだ?→体を暖めるんだ
    →Kairo is used for warming our body.
    →It's a kind of body warmer.
    他の問いの情報を加味すると、さらに次のような記述にたどり着く
    →It's a pocket-size body warmer.

     実際の場面でも、「Kairo is used for……」と言いながら時間を稼いで、そこで出たwarming our bodyを使って、body warmerってフレーズを引き出す。

     a pocket-size body warmerというのが出てこなくても、実際の会話でなら

    (どうやって使うんだ?ポケットに入れてだ)→It's pocket-size. I have it in my pocket when I use.

    と情報を追加していけば足りる。

     防寒具なら何だってbody warmerなんだが、pocket-sizeで「どうだ、オーバーやえりまきとは違うぜ」というところを出している。

    ちなみに(株)白元のサイトでは、使い捨てカイロ貼るタイプを
    heatpads: instant body warmer pocket type
    と表現している。



    英英辞典にタメ口をきく

     このアプローチを、知っている単語についてもやってみるといい。

     英語で単語を記述することは、すなわち英英辞典を自作することである。
     
     ユーザーとしてのレベルを上げる最良の方法は、提供側の立場に立つことだ。
     テストなら出題者になってみる。辞書なら、ある単語について、辞書製作者になってみる。肩を並べてタメ口を聞く。

     
     (例題)傘について英語で言ってみる
     

    What's this? これは何だ →傘(umbrella)だ。
    What do you use it for? 何に使うんだ? →雨に濡れないようにするんだ
    How do you use it? どうやって使うんだ? →折りたたんであるのを開いて使うんだ
    When do you use it? いつ使うんだ? →雨や雪の時だ
    Where do you use it? どこで使うんだ?→屋外だ。屋根がないところでだ。

    An umbrella is something to protect rain.
    An umbrella is something to keep us dry in the rain.
    An umbrella is something to keep away from raindrop.

     完璧な答えに至らなくても、一度アタマのなかでこうやって揉んでみると、この後英英辞典を見ても定着度が違う。
     特に語の定義をゼロからアタマに入れるのでなく、すでに一度作った自前の定義と比較することで、注意がより細部に行き届いて、より深く理解できる。


    では、英英辞典で答え合わせだ。


    Longman Dictionary of Contemporary English 4th ed.
    an object that you use to protect yourself against rain or hot sun. It consists of a circular folding frame covered in cloth

    Compact Oxford English Dictionary
    a device consisting of a circular fabric canopy on a folding metal frame supported by a central rod, used as protection against rain.

    Cambridge International Dictionary of English
    a device for protection against the rain which consists of a stick with a folding, material-covered frame at one end and usually a handle at the other, or a similar, often larger, device used for protection against the sun:




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