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     人選についての苦情は後ほど伺おう。

     見るからにさえない、この小さなおっさんは、アメリカでは大した興行収益をあげていないけれど(むしろ海外で人気が高い)、アカデミー賞の常連で(でもいつも授賞式はサボる)、フィルモグラフィーを広げるとすごいことになる、有名といっていい映画監督、俳優、脚本家、小説家、クラリネット奏者、コメディアンである。
     「監督、脚本、主演の三役をこなして成功することができた映画人は、チャールズ・チャップリンとオーソン・ウェルズとウッディ・アレンの3人だけだ」と言われている(ソースは?)。

     次の言葉は、成功系名言リストでは常連で(googleで検索してみた)、ベンジャミン・フランクリンやウィンストン・チャーチルやデール・カーネギーに混じって並んでいるのを見たことがある。
     


     Eighty percent of success is showing up.

     成功の80%を決めるものは、顔を出すこと。
     
     


     多くの格言/名言がそうであるように、その意味を矮小化することも誇大化することも可能かつ容易である。
     
     顔を出すこと(showing up)を、パーティや就職面接(job interviews)のことだと考える解釈はとても多い。そう考えてもきっと、この言葉は役に立つ。
     去る者は日々に疎し、生ける者は日々に親し(頻繁に訪ねてくる人や、ときどき顔を出すような人とは、なんとなく情が移って親しくなります。反対にすこしも音沙汰がなく、遠く離れて姿を見せないような人とはどうしても関係が疎くなるものです。)。
     宝くじだって買わなきゃ当たらない。運命の赤い糸にだって前後賞がある(清原なつの「ゴジラサンド日和」)。下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる、ビュフォンの針で円周率も求まる。


     しかし、別の、もう少しだけ深い解釈もある。

     showing upとはstarting(取り掛かること)のこと、というのである。

     スポーツ・クラブは、多くの不活発な幽霊会員で成り立っている。
     会員にはなったものの、しばらくして通う回数が減り、週に1回行くか行かないかといった大半の人々が、期せずしてコストを負担している。
     難しいのは、トレーニング・メニューのデザインでも、運動量のコントロールでもない。
     ドアをくぐること、向かうこと、最寄り駅で行き過ぎず降りること、スポーツ・クラブへとにかく向かうこと。
     そこを過ぎれば、少々苦しくても、息が上がっても、あとで筋肉痛に見舞われても、なんとかなる。

     つまりshowing up(顔を出すこと)。

     すぐに分かるように、あらゆる機会という機会について、同じことが言える。
     難しいのは、取り掛かること。
     もっと難しいのは、毎日、取り掛かること。不断に、それを続けること。


     Eighty percent of success is showing up. ---Woody allen
     取り掛かることに、成功の80%はかかってる(ウッディ・アレン)。



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    ウッディ・アレン フィルモグラフィー

    何かいいことないか子猫チャン What's New, Pussycat? (1965年) - 脚本、出演
    どうしたの、タイガー・リリー? What's Up, Tiger Lily? (1966年) - 脚本、監督
    007/カジノ・ロワイヤル Casino Royale (1967年)- 出演
    水は危険・ハイジャック珍道中 Don't Drink the Water (1969年) 原作のみ
    泥棒野郎 Take the Money and Run (1969年) - 脚本、監督、出演
    ウディ・アレンのバナナ Bananas (1971年) - 脚本、監督、出演
    ボギー!俺も男だ Play It Again, Sam (1972年)- 脚本、出演
    ウディ・アレンの誰でも知りたがっているくせにちょっと聞きにくいSEXのすべてについて教えましょう Everything You Always Wanted to Know About Sex * But Were Afraid to Ask (1972年) - 脚本、監督、出演
    スリーパー Sleeper (1973年) - 脚本、監督、出演、音楽
    ウディ・アレンの愛と死 Love and Death (1975年) - 脚本、監督、出演
    ウディ・アレンのザ・フロント The Front (1976年) -出演
    アニー・ホール Annie Hall (1977年) - 脚本、監督、出演
    インテリア Interiors (1978年) - 脚本、監督
    マンハッタン Manhattan (1979年) - 脚本、監督、出演
    スターダスト・メモリー Stardust Memories (1980年) - 脚本、監督、出演
    サマー・ナイト A Midsummer Night's Sex Comedy (1982年) - 脚本、監督、出演
    カメレオンマン Zelig(1983年) - 脚本、監督、出演
    ブロードウェイのダニー・ローズ Broadway Danny Rose (1984年) - 脚本、監督、出演
    カイロの紫のバラ The Purple Rose of Cairo(1985年) - 脚本、監督
    ハンナとその姉妹 Hannah and Her Sisters (1986年) - 脚本、監督、出演
    ラジオ・デイズ Radio Days (1987年) - 脚本、監督
    セプテンバー September (1987年) - 脚本、監督
    ゴダールのリア王 King Lear (1987年) - 出演
    私の中のもうひとりの私 Another Woman (1989年) - 脚本、監督
    ニューヨーク・ストーリー 第3話「エディプス・コンプレックス」 Oedipus Wrecks (in New York Stories) (1989年) - 脚本、監督、出演
    ウディ・アレンの重罪と軽罪 Crimes and Misdemeanors (1989年) - 脚本、監督、出演
    アリス Alice (1990年) - 脚本、監督
    結婚記念日 Scenes from a Mall (1991年) - 出演
    ウディ・アレンの影と霧 Shadows and Fog(1992年) - 脚本、監督、出演
    夫たち、妻たち Husbands and Wives (1992年) - 脚本、監督、出演
    マンハッタン殺人ミステリー Manhattan Murder Mystery(1993年) - 脚本、監督、出演
    トラブルボックス/恋とスパイと大作戦 Don't Drink The Water (1994、TVドラマ) - 脚本、監督、出演
    ブロードウェイと銃弾 Bullets Over Broadway (1995年) - 脚本、監督
    誘惑のアフロディーテ Mighty Aphrodite (1996年) - 脚本、監督、出演
    世界中がアイ・ラヴ・ユー Everyone Says I Love You (1997年) - 脚本、監督、出演
    地球は女で回ってる Deconstructing Harry(1997年) - 脚本、監督、出演
    インポスターズ The Impostors (1998年) -出演、日本では劇場未公開
    セレブリティ Celebrity (1998年) - 脚本、監督
    アンツ Antz (1998年) - 出演
    ワイルド・マン・ブルース Wild Man Blues (1998年) ウディ・アレンのドキュメンタリー
    ギター弾きの恋 Sweet and Lowdown (1999年) - 脚本、監督、出演
    CIAの男 Company Man (2000年) - 出演
    おいしい生活 Small Time Crooks (2000年) - 脚本、監督、出演
    ヴァージン・ハンド Picking Up the Pieces (2000年) - 出演
    スコルピオンの恋まじない The Curse of the Jade Scorpion (2001年) - 脚本、監督、出演
    Stanley Kubrick: A Life in Pictures Stanley Kubrick: A Life in Pictures (2001年) -出演
    さよなら、さよならハリウッド Hollywood Ending (2002年) - 脚本、監督、出演
    僕のニューヨークライフ Anything Else (2003年) - 脚本、監督、出演
    メリンダとメリンダ Melinda and Melinda (2004年) - 脚本、監督
    マッチポイント Match Point (2005年) - 脚本、監督
    タロットカード殺人事件 Scoop (2006年) - 脚本、監督、出演
    ウディ・アレンの夢と犯罪 Cassandra's Dream (2007年) - 脚本、監督
    それでも恋するバルセロナ Vicky Cristina Barcelona(2008年) - 脚本、監督
    人生万歳! Whatever Works(2009年) - 脚本、監督
    You Will Meet a Tall Dark Stranger(2010年) - 脚本、監督
    ミッドナイト・イン・パリ Midnight in Paris(2011年) - 脚本、監督
    Nero Fiddled(2012年) - 脚本、監督、出演





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