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     元禄時代の地理書・博物書『華夷通商考(かいつうしょうこう)』は、通商
    すべき外国とその物産を列記したもので、世界55カ国を網羅していて江戸時
    代の海外情報事典の感がある。多数の国を列挙するのだから、当然、その分類
    というものがあって、江戸っ子の国際感覚がほのみえる。

     『華夷通商考』において、朝鮮は「外国」である。
     『華夷通商考』において、琉球は「外国」である。
     『華夷通商考』において、占城(チャンパ)は「外国」である。
     『華夷通商考』において、日本も「外国」である。
     『華夷通商考』において、オランダは「外夷」である。
     『華夷通商考』において、スペインは「外夷」以下である。
     『華夷通商考』において、フィリピンも「外夷」以下である。
     『華夷通商考』において、中国は「外国」以上である。

    『華夷通商考』におけるヒエラルキーはだいたい、こんな感じになっている。

     中国 > 「外国」 > 「外夷」 > カトリック圏

    バテレンは「許されざるもの」だから最低なのである。

    『華夷通商考』における「外国」は、支那(清)=中国をその名の通り中心に
    すえた、その下に位置する国々、おおざっぱにいえば漢字文化圏のことであ
    り、「外国」とは支那=中国にとっての外国なのである。これは日本にとって
    スタンダートな「外交」範囲を意味し(たとえば朝鮮通信使や琉球使節など
    )、当然のことながら日本を含む。日本は「外国」の一部なのである。

     「外国」=漢字文化圏の外に位置する国々、たとえばヨーロッパの一国であ
    るオランダなどが「外夷」となる。これも、同じく支那=中国を中心にすえ
    た、同心円的ヒエラルキーの上の名称である。

     支那=中国は、日本の外(よそ)の国であるが、このヒエラルキー自体を成
    り立たせる中心なので、「外国」とは呼ばれない。


    日本水土考・水土解弁・増補華夷通商考 (岩波文庫)日本水土考・水土解弁・増補華夷通商考 (岩波文庫)
    (1997/03)
    西川 如見飯島 忠夫

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