五行を方位に当てはめると(地図にあてはまるよう、北を上にする)、
    方位・五行に四神が対応する。

        (北)     
         水      青竜-東
                白虎-西
    (西)金 土 木(東) 朱雀-南
                玄武-北
         火      后土-(中央)
        (南)

     ところで、中華思想の中国人は、3世紀、扶南国(現カンボジア)に行使し
    た役人から、インド人が外地を呼ぶ時、神様でなく事物を当てはめていること
    を知った。すなわち(インドからみた)西方は宝の多い「宝衆の地」、北方は
    馬の多い「馬衆の地」、東方は人の多い「人衆の地」。

     7世紀前半、唐の僧玄奘は、インドをふくめた、アジアの4区分を『大唐西
    域記』で提案する。

           (北)
        \ 馬主の国  /
         \     /      この図には、区分であるが故、
          \   /       中心がない。
           \ /        人主の国はもちろん中国であり
    (西)宝主の国 × 人主の国(東) 宝主の国がいわゆる中近東
           / \        象主の国がインド亜大陸
          /   \       馬主の国が騎馬遊牧の民の地
         /     \  
        / 象主の国  \
           (南) 

     この4区分は、2種類の「2分割」の合成からつくることができる。すなわ
    ち「人文的区分」と「地文的区分」である。

    「地文的区分」は、アジアを季節風地帯(湿潤アジア)と砂漠地帯(乾燥アジ
    ア)に分ける。斜めに引かれた境界線には、「人主の国」と「馬主の国」を隔
    てる万里の長城、「宝主の国」と「象主の国」を隔てるスライマン山脈(イン
    ド人殺し山脈)が位置する。

                /
             万里の長城    
              /       
     (北西)    / WET ASIA    
      乾燥アジア × 湿潤アジア 
      DRY ASIA /    (南東)    
          /           
       スライマン山脈       
        /      
            
    「人文的区分」は、アジアを中洋(イスラム文化圏)と東洋(中国文化圏)に
    分ける。斜めに引かれた境界線には、「馬主の国」と「宝主の国」を隔てる天
    山=シル河が、「人主の国」と「象主の国」を隔て・繋げる海洋が位置する。

     
        \ 
       天山=シル河   
          \  東アジア民族   
           \      (北東)  
       中 洋  × 東 洋 
     (南西)    \        
       西アジア民族 \       
               海洋  
                \
             
    この海洋世界は、やがて香料の交易でもって、アジアを「世界史」に開いてい
    く「香主の国」でもある。

     元は日本放送出版協会から出ていて絶版だったのが、岩波の同時代ライブラ
    リを経て、岩波現代文庫で三たび復活した。

     図はおもしろいのだが、実際に読んでみると結構がっかり(笑)。期待は禁物。

    アジアの歴史―東西交渉からみた前近代の世界像 (岩波現代文庫)アジアの歴史―東西交渉からみた前近代の世界像 (岩波現代文庫)
    (2006/07)
    松田 壽男

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